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2012年1月

2012年1月31日 (火)

画竜点睛 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑩

第三章

P170 

珍説その2「人口が減ったから、デフレになった(モノが売れない)」

珍説2に対しても、珍説1とほぼ同じロジックで反論可能です。

人口が減ることは将来的な労働投入量の減少を意味しますから、どちらかと言うとモノの供給が減る要因になります。

第四章

P216 念のために確認しておきますが、人口減少は供給側の問題であり、インフレ要因です。デフレ要因ではありません。

→どうして人口減少が需要側の問題になりえないと、決めつけられるのだろう?

 

 眼を皿のようにして本書を何度も読みかえしたが、その根拠はどこにも書かれていない。

 どうやら、上念司のかねてからの自説であるらしい。

 

 ならば、

 上念司は、すでに首都圏であっても、都心まで通勤可能な時間距離であるにもかかわらず、ファミリー向けの中古マンションが500万円とかで投げ売りされているのを知らないのだろうか?

 人口が減っても、一世帯が自宅を二軒持ったり、一人が何台も自家用車を持つとでも言いたいのか?

 玩具メーカーや私立の学校や学習塾が経営難に喘いでいるのは、子供の数が激減していることとは無関係なのか?

 自分なりの経済理論を確立したのなら、論文にして、専門雑誌に投稿して、世に問うべきだろう。

 もちろん、どこかの学術雑誌が採択してくれるかどうかは全く別問題だが・・・

 

 

おわりに

P220 そして、本書をお読みいただいたみなさんは、本書を通じて得た知識をひとりでも多くの人に伝えてください。

拙ブログでは、上念司氏の力作「日本は破産しない!」を計10回にわたって取り上げさせていただいた。

 

 定価600円でこれだけ読み応えがある本は、そうそう巡り合えるものないというのが正直な感想です。

 決して損した気分にはならないと思うので、是非とも本書をお買い求めいただきたく存じます。

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2012年1月30日 (月)

全豹一斑 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑨

第三章

P169 今の日銀総裁の白川さんという方も、マクロとミクロを混同して次のような発言をしていました。一国の中央銀行総裁としてはかなり恥ずかしいド素人のような発言ですが、日本のマスコミは完全にスルーしてしまったようです。

→経済学分野での上念司の学術業績については、拙ブログで取り上げたことがある。

 保守イチローとしては、別に白川氏を擁護するつもりもない。

 しかし、国家の経済について、白川氏と上念司のどちらが「ド素人」なのかは、みなさまの判断に委ねたい。

 たとえば、以下の記事を御参照いたければ幸いである。

 

経済評論家 上念司の学術業績を検索してみた

http://hoshuichiro.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-0adb.html

華麗なブーメラン 学術業績ゼロなのに「御用一般人」と上から目線の上念司

http://hoshuichiro.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-3100.html

P169 白川さんは新しい発明をしてニーズを掘り起こせと言いたいのでしょうか。「モノとお金のバランスで経済が成り立っている(ワルラスの法則)」という経済学の基本中の基本をご存じないようです。

そんなことくらいは、誰だって知っている。

 エライ学者がどう言おうが、一国の経済について、そんな簡単に法則化できるわけがない。

 ニュートンの三法則とか、ケプラーの法則、ファラデーの法則、ボイル・シャルルの法則みたいな自然科学の法則と、経済学分野の法則とでは、前提からして全く性質を異にするのは論ずる以前の問題だろう。

 現実に人間が暮らしている社会に、ナントカの法則というものが常にあてはまるというのは、高校生以下の世間知らずであるか、強度の宗教的信仰があるからだろう。

 その宗教的信仰の一派ではあるが、社会を無理矢理に単純な法則性に当てはめようとして、20世紀に大ブレイクし、人類に甚大な惨禍をもたらしてたのが、「マルクス・レーニン主義」であることは常識であろう。

 また、外国のエライ学者が提言した法則だから・・・というのは、上念司の言葉でいう「御用一般人」と、いったいどう違うのだろうか?

御用一般人を語る(上):上念司×田中秀臣

http://real-japan.org/2011/11/02/625/

上念 (略)御用一般人というのは、基本的にランク主義者が多いので、①社会的な地位の高い偉い人がいってる、②頭のいい人が言ってる、③みんなが言ってる、という3要件のうち、より多くを満たすものを鵜呑みにしてしまいます。(以下略)

つづく

2012年1月29日 (日)

孤城落日 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑧

第三章

P155 モノとお金のバランスを見るためにもっとも適した指標は物価です。モノよりもお金の量が増えすぎると物価は上昇し、反対にモノに対してお金の量が不足すると物価は下落します。

P169 要するに、人々が印刷された紙(お金、紙幣)を求めて、モノを全然買わないわけですから、お金を大量に印刷してお金の価値を下げてしまえば、人々はおのずとモノを求めるようになるということです。

→それは確かにそういう一面もあるだろう。例えば、日本円の通貨供給量を10倍にすれば、貨幣の価値は大暴落するだろう。ただし、それで人々がおのずとモノを求めるようになるかどうか・・・ 実際には、経済は大混乱して、日本円をゴールドや米ドルなどに、変えてしまうのがオチだろう。

 そもそも、物価というものが、あまりにも多くの要因で決定されるのは常識ではないのか。

 

 多くの製造業もサービス業も、猛烈なコストダウンの競争に晒されている。

 また、技術革新によって、産業構造が大変化してしまうことも珍しくはない。海運業の「コンテナ革命」はあまりにも有名だろう。

 インターネットの普及により、通信のコストはものすごく下がった。電報や郵便は壊滅的なし、株取引の手数料も異様に安くなっている。

 デジカメの普及により、使い捨てカメラはタダでも要らないような過去のものになったし、デジカメの低価格化も止まらない。

 記録媒体は、フロッピーディスクやMOなんてすでに博物館行きとなり、メモリースティックやDVDなども、価格は驚くほど低下している。

 流通の工夫により、100円ショップというのも定着した。不要なサービスを省いたカットのみの床屋なら、1000円以下が相場だろう。

 格安航空券が当たり前となり、海外旅行すら庶民の道楽となった。

 いうまでもなく、ユニクロやドトールも、当該業界の相場を変えてしまったと言えるだろう。

 要するに、通貨供給量以外にも、物価を下げる要因はいくらでもあるということだ。

 もちろん、物価を上げる要因としては、原材料の高騰、エネルギー問題、雇用問題など、無数にあるし、刻々と状況は変わってゆく。

 経済は、人智が及ばないブラックボックスである。一分後の相場が正確に分かれば、誰でも億万長者になれる。

 上念司は、多くの人間が生きているこの極めて複雑な社会を、高校物理の演習問題みたいに超単純化できると考えているのだろう。

 そう、典型的な理性設計主義者である。

 しかし、上念司は、哲学のイロハすら知らないのか、以下のようなことを言っている。

 この決定的な自己矛盾について、皆様はどうお感じになるだろうか?

変態御用一般人とデフレショックドクトリン:上念司×田中秀臣

http://real-japan.org/2012/01/01/780/

上念:それは知識人でもそうですね。この間、ある評論家と飲んでて、「私は真の意味で保守主義者です」と言ったら、「上念さんは国粋主義者なんですか」みたいなことをいわれました。僕にとって保守主義とは設計主義に反対する自由主義のことを指します。保守というのは理性に対して懐疑的で、漸進的かつ段階的に改革していこうという人でもあります。人間の理性に全幅の信頼をおかない、誰かが設計したことにダーっと殺到しない。毛沢東もスターリンも信じない。反証可能性があるにもかかわらずそれでも否定できないことを、あくまで現時点で正しいと考えるのが真の保守主義です。そういう意味では、真の保守主義の最大の敵は例えば「戦中の日本が全部正しい」みたいな復古主義や現状維持バイアスの権化のような守旧派であり、スターリンや毛沢東が推進した社会主義です。これを説明したらその評論家もそういう意味では自分も保守だと理解してくれました。

つづく

 

 

 

 

 

 

2012年1月28日 (土)

口耳之学 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑦

第二章

P120 差し引きで考えると、日本国全体では資産の方が負債より268兆円も上回っています。だから、国全体では、政府の5倍になる負債もまったく問題にならないわけです。

P123 この数字は日本政府を含めた国全体の話ですが、日本は海外に対して266兆円もの巨額な債権を持っています。しかも、資産の総額ではなくて、負債を差し引いた純資産の額です。

→これが、日本政府が破産しない根拠なのだそうだ。

上念司は、いざという時には、民間の国内・海外資産を、政府が勝手に差し押さえてしまってよいと考えているのだろうか? 

 それならそうと、明言してもらいたい。

 まず隗より始めよ。

 上念司は、有事には自分の資産すべてを日本政府に捧げて悔いはないほどの熱烈な愛国者なのだろうから、その旨を国民に分かるように、『正論』あたりのオピニオン誌に明記すればいいのではないか?

 

 おそらく、「凄すぎる奴・・・」という評判になり、著書がもっと売れるようになるだろう。

 

2012年1月27日 (金)

天罰覿面 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑥

第二章

P118 日本政府の負債総額はおよそ900兆円と言われています。

P121 政府が国民からお金を借りたということは、そのお金は政府にとっては「負債」でも、国民にとっては「資産」です。

上念司は、自分の主張が正しいと思うなら、ギャンブル狂のオッサンに、高金利・無担保で、どんどんカネを貸せばよいだろう。借り手はいくらでもいるはずだ。貸したカネが返ってこなくても、上念司の「資産」は、帳簿上では利息とともにどんどん増えていくことになるのだから、満足できるに違いない。

 

 ところで、上念塾経済セミナーが、次回は四月に開催されるらしい。

 http://www.facebook.com/events/322720221089966/

 公衆の面前でリアルタイムにツッコミを入れられたら、上念司はどう答えるつもりなのだろう?

つづく。

 

 

2012年1月26日 (木)

有厚無厚 上念司「日本は破産しない!」を読み解く⑤

第一章

P68,69 日本のバランスシート(特別会計を含む)が表になっている。

これをみると、本年度会計(平成21年3月31日)は、資産合計が664兆7,629億5600万円、負債合計が982兆2000億1100万円。ゆえに、資産・負債差額がマイナス317兆4370億6200万円である。

 

→しかし、よくみると、本年度会計には「運用寄託金」という項目があって、124兆9839億2400万円である。これは、主に年金基金であって、国民から預かっているだけのものだろう!

 

 これを抜かせば、日本政府の純債務は、少なくとも、317兆4370億6200万円+124兆9839億2400万円=442兆4209億8600万円ということになる。

 

 上念司は、年金を含めた国民から預かったカネは、日本政府の所有物だと言い張りたいのだろうか?。

 こういう滅茶苦茶な表を作成してしまう上念司とは、以下のどれかに当てはまるとしか考えられない。

1.バカ

2.ペテン師

3.私有財産否定の確信的コミュニスト。

なお、この三択は、上念司のネタを真似させていただいた。

http://real-japan.org/2012/01/01/780/

田中:そうかもしれないですね。ただいまの状況だと、海外が超金融緩和の姿勢なのでしょぼい緩和はほとんど効果が消失するでしょうね。で、また言い訳を重ねてずるずると後退。

上念:そうすると、日銀が何も理由として、①バカ、②言い訳、③海外のスパイ、という私がよく使う仮説でいうと②ですね。

つづく。

2012年1月25日 (水)

酔歩蹣跚 上念司「日本は破産しない!」を読み解く④

 第一章 

P50 この複式簿記の基本を、国のレベルに拡大して考えてみましょう。

 900兆円の負債があるということは、本来はこれに見合う資産があるはずです。つまり世界最大の借金の背後には、世界最大の政府資産があるはずです。

→しかし、この7ページ前には、以下のように書いてある。

P43 日本の財務状況を冷静に分析すれば、日本は世界最大の政府資産を有しているので、純負債でみれば財政危機といえる状況ではありません。

→つまり、純負債があるということは、政府の負債が政府資産を上回っているということでだ。また、68ページに日本のバランスシート(特別会計を含む)というのがあり、平成21年3月31日時点での資産・負債差額は、マイナス317兆4370億6200万円もある。

要するに、負債に対して「見合う資産なんかない!」と、白状している。

さらに、こうも書いていある。

P43 また、巨額の借金ができた原因は政府の無駄遣いです。

→つまり、国債を発行して政府にカネが渡ったが、それはもう「無駄遣い」されてしまって、残っていないということではないか!

 

 上念司の文章は、比喩が使い方が滅茶苦茶だとか、事実の誤認だらけというだけならまだしも、これまで指摘してきたように、自己矛盾が多い。

 

 つづく。

2012年1月24日 (火)

驚天動地 上念司「日本は破産しない!」を読み解く③

第1章 

P71 流動比率とは1年以内の短期債務に対する企業の返済能力を表す指標で、次のような式で求めます。

流動比率=流動資産÷流動負債

流動資産とは短期間(1年程度)で換金可能な資産のことで、どのような勘定科目が入るかは決まっています。流動負債も1年以内に返済しなければいけない債務という定義があります。

(中略)

流動比率が200%以上であれば健全経営である、というのが一般的な解釈です。では、実際に計算して、国の財務状況の健全性を確認してみます。

流動比率=流動資産300兆円÷流動負債99兆円×100=303%

なんと、日本政府の流動比率は303%もあります。

仮にこれが民間企業ならば、破産などまったく心配するレベルではありません。

→表をみると、流動資産のところに、「貸付金」が162兆円余りもある。これは、内容が全く書かれていないが、多くが政府系機関などに貸し付けたカネであり、返済がほとんど見込まれないのではないのか? 

 「貸付金」がアテにならない数字であるなら、流動比率は150%以下になるだろう。

 

 もっと根本的なところで、日本政府の流動比率が高いから、いったいそれがどうしたというのだろう?

 

 現実には、政府の資産を遥かに上回る借金(国債)があって、利息の支払いだけでも膨大な額になっている。

 さらには単年度の予算編成でも、半分以上は国債発行・年金基金の遣いこみ・埋蔵金という名の政府資産遣いこみ等でしのいているのが現状である。

 仮に、この財務状況で民間企業ならば、債務超過もいいところなのであるから、もはやまともな金融機関ならばカネを貸してはくれないだろう。いや、とっくに倒産している。

日本政府の流動比率」の計算なんて、詭弁を弄するというレベルにもならない、スーパーナンセンスな数字のお遊びである。

 

 

そういえば、こんなインタビュー記事もみつけた。

消費税増税では財政再建はできない
    =経済評論家 上念 司さんに聞く

http://www.zenshoren.or.jp/zeikin/shouhi/100614-01/100614.html

 ――それでも日本の将来を心配し、財政赤字を減らしたいと考える人も多くいます。
 

上念 なるほど。日ごろから経営努力をされている中小企業オーナーらしいまじめな意見です。官僚も見習ってほしいくらいです。
 しかし、個人の借金と国の債務を同じ視点で議論してはいけません。なぜなら、人には寿命がありますが、国の寿命は無限だからです。
 自著『デフレと円高の何が「悪」か』(光文社新書)にもありますが、国をサイボーグとして考えれば、たとえ返済期間が3億年でもかまわないのです。だから、債務縮小のために消費税を増税する必要はないのです。

(引用終わり)

→ それにしても、1年単位の「流動比率」を計算してみたり、3億年の返済期間と言ってみたり、よくまあ同じ人間がいろいろな屁理屈を考えつくものだ。

どうやら、上念司によれば、政府は借金を踏み倒してよいものらしい。

上念司には、日本国民とその子孫に、なにか深い恨みでもあるのではなかろうか?

つづく。

2012年1月23日 (月)

支離滅裂 上念司「日本は破産しない!」を読み解く②

第一章 

P50 この複式簿記の基本を、国のレベルに拡大して考えてみましょう。

 900兆円の負債があるということは、本来はこれに見合う資産があるはずです。つまり、世界最大の借金の背後には、世界最大の政府資産があるはずです。これこそが最大のポイントなのです。

→民間でのカネの貸し借りは、貸し倒れのリスクをヘッジするために、通常は担保をとるなり、貸し出し額に条件を設けている。

 

 日本国債を買うときに、日本政府相手に担保なんて確保していない。

 だから、政府に踏み倒されてしまうと、国民にとっては貸し倒れになってしまう。

 

 複式簿記を金科玉条とする上念司は、高金利・無担保で、他人にカネをどんどん貸してみればよいだろう。著述業よりも儲かるかもしれませんぞ。きちんと取り立てることが出来ればの話だが・・・

つづく。

2012年1月22日 (日)

抱腹絶倒 上念司「日本は破産しない!」を読み解く①

 2010年刊行の上念司「日本は破産しない!」が、文庫化されて今月発売された。

 

 たった一冊の本に、多くの誤謬と、論理そのものの矛盾が満載である。

 

 これが趣味の本であるなら、どんなにいい加減な内容でもいいだろう。

 しかし、上念司はいちおう国策を提言しているのであるから、国民の一人として看過するべきではないと思った

 今回は、第一章をとりあげる。ページは、文庫本に準拠している。

P21 「そもそも国家破産なるものは、固定相場制の国に特有の現象であって、変動相場制の日本では起こり得ない話なのです。」

→そうですか、そうですか。。。

 だったら、1997年のタイ・韓国の経済危機、1998年のロシア財政危機、2008年のアイスランド経済危機(通貨はアイスランド・クローナ)などは、どうやって説明するのだろう???

P38 「変動相場制という柔軟の極みにいる日本においては、日銀が債務のリストラどころか市中国債を大量に買い入れて事実上の早期償還を実行することで、日本の巨額の債務問題を解決しても何の問題もないということになります。債務不履行どころか、債務の事実上の早期償還ですから、国家破産もしないわけです。しかも、国際買い入れのために通貨を大量発行すれば、デフレ脱却にも大きな効果があります。」

→通貨価値をどんどん下げることによって、借金を消してしまおうということだ。

 つまり、貸している側(国民)は大損である。

 具体的には、銀行預金・タンス預金・郵貯・国債・生命保険の積立金などがほとんどパーになるということだ。

 そして、上念司は、以下のように、決定的な自己矛盾に陥っているのである。

P37 「つまり、デフレが終わらない限り、国債に投資しておいた方が有利だから国債を保有しているという極めて合理的な判断が働き、国内投資家が日本国債を投げ売りするという状況もあり得ないわけです。」

→ ということは、デフレが終わって僅かでもインフレになれば、日本国債以外のものに投資した方が有利という極めて合理的な判断が働き、国内投資家が日本国債を投げ売りする状況になりうるということではないか!

つまり、デフレ終了→日本国債が暴落 ということだ。

だったら、デフレのままのほうが、まだマシということになりはしないのか?

P33 「現在、日本の輸出産業は円高に苦しんでいるので、そも為替レートが一気に円安になれば、逆風が一気に追い風に変わることになります。海外での売上が、何もしなくても30%増加することになるからです。また、農業や衣料品のような海外企業と競合する国内産業は、円安によって海外からの輸入品の値段が上がることで、国内市場での競争力を増すことになります。まさにいいこと尽くめです。」

P40 「繰り返しになりますが、騙されてはいけません。日本は破産しません。絶対に。というか、無理やり破産させようとしても、結局は極端な円安になるため、日本経済はV字回復してしまうのです。」

→床屋談義以下である。

 貨幣価値が下がることで国の経済がV字回復するなら、米国やアイスランドや韓国経済はとっくにV字回復しているはずだろう。

 

 極端な円安になれば、石油や食糧の輸入にも困ることになるだろう。

 また、日本経済の成長を妨げている以下の要因については、上念司の経済理論では、無視してよいものなのだろうか?

 超巨額な社会保障費・労働人口の激減・人口減による国内市場の大縮小、基礎学力の低下、最低賃金法、企業が負担する社会保障費・フェミニズム政策による私企業経営への過度な介入、高すぎる法人税、「脱原発」などで不安定なエネルギー政策・・・

P33 「つまり、外国人が日本国債を投げ売りすることはあり得ないし、もし仮にそんな事態になっても日本が破産することはないというわけです。」

 →ここまで言い切ってしまうとは、上念司は、もはや新興宗教の教祖そのものである。

  未来のことは誰にもわからない。数分後の相場が予測できるなら、誰でも大富豪になれる。

  そもそも、上念司は、自分の資産を「個人向け国債」で運用しているのだろうか?

(続く)

 

 

 

 

2012年1月21日 (土)

またしてもブーメランが炸裂! 上念司の哲学に対する深い教養

カッコ内は、ブログ主のツッコミである。

REAL-JAPAN » 変態御用一般人とデフレショックドクトリン:上念司×田中秀臣

http://real-japan.org/2012/01/01/780/

田中御用一般人は知識を体系的に整理できない人たち、教養もなく、とりたてて学習しようというインセンティブにも欠けてるので、ただ単に炎上ネタをさがすだけの人たちですよね。その炎上ネタの代表的なものがナショナリズム的なもの。だからチャンネル桜にでるだけではてブに誹謗中傷を書き込む(笑)。

上念それは知識人でもそうですね。

(つまり、一般人にも知識人にも、教養がない連中が多いそうだ。)

 この間、ある評論家と飲んでて「私は真の意味で保守主義者です」と言ったら、「上念さんは国粋主義者なんですか」みたいなことをいわれました。僕にとって保守主義とは設計主義に反対する自由主義のことを指します。保守というのは理性に対して懐疑的で、漸進的かつ段階的に改革していこうという人でもあります。人間の理性に全幅の信頼をおかない、誰かが設計したことにダーっと殺到しない。毛沢東もスターリンも信じない。反証可能性があるにもかかわらずそれでも否定できないことを、あくまで現時点で正しいと考えるのが真の保守主義です。そういう意味では、真の保守主義の最大の敵は例えば「戦中の日本が全部正しい」みたいな復古主義や現状維持バイアスの権化のような守旧派であり、スターリンや毛沢東が推進した社会主義です。これを説明したらその評論家もそういう意味では自分も保守だと理解してくれました。

(上念流に「保守主義」を定義し、真の保守主義者だと自称している。)

中略

上念森永卓郎先生のすすめで、ナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』を読みました。

(引用終わり)

  「保守主義」とは、通常はエドマンド・バークに由来する思想である。もちろん、物理や数学の用語ではないから、厳密な定義は難しい。

 

 しかし、「保守主義」であるなら、最低限の条件として「祖国の永続を絶対視する」「徹底した反共」であることは、常識以前の問題だろう。

 森永卓郎は、家族制度破壊を主眼とする「非婚のすすめ」の著者である。

 ほかにも、憲法9条擁護だけでなく、日本が亡びても構わないから軍備を撤廃しろと主張したり、「新自由主義」という市場否定の左翼用語を多用する。

 森永卓郎の思想本籍が反日を基調とし、共産主義者に限りなく近いことは、幾多の証拠があり、もはや周知であろう。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/21/

 そういう人物を、「先生」と言って崇め奉る「保守主義者」など、論理矛盾も甚だしい。

 保守イチローとしては、上念司が嘘つきだとは思いなくない。

 上念司の言論は、哲学のイロハのイも知らないのに、インテリぶって斜め読みのキーワードを会話にちりばめたがる、場末の飲み屋によくいる善良なオッサンを彷彿とさせる。

 

 

 「一般人も知識人にも教養がない」という雄叫びは、低い唸りをあげるブーメランとなって、上念司自身に襲いかかるのであった。

2012年1月17日 (火)

豪快なブーメランが炸裂!  上念司の歴史に対する深い教養

 上念司によれば、「最近は教養のない人がすごく多くなっている」、そうである。

御用一般人を語る(上):上念司×田中秀臣

http://real-japan.org/2011/11/02/625/

上念 すごいですね。じつは、御用一般人については、今私が書いてる本にも多少話題にしました。日本の大衆社会は行き着くところまて行ってしまったようで、特に最近は教養のない人がすごく多くなっています。そういう人たちはあまり演繹的に思考するのが得意ではありません。というか、それが教養のない人の一番の欠陥だと思うんです。

御用一般人を語る(下):上念司×田中秀臣

http://real-japan.org/2011/11/03/629/

上念 それはやっぱり教養がないからじゃないですかね?というか、そこまで来るともう学力の問題みたいになってきます。演繹的に考えられないという以前の問題として、そもそも具体的なものから抽象概念を操作したりするのが苦手とか。学校教育がGHQにより愚民化政策と化してしまった名残があるのかもしれないです。
田中 ここで上念さんのいう「教養」というのは適菜さんの本からの引用で、いわゆる歴史的な知識がない、ということでもあるんですが、まさにそうなんですかね、やっぱり。

また上念司は、ご丁寧にも正しい歴史認識を広めなくてはならないと考えているそうだ。

【年末特番】亡国は日銀の使命!?①上念司・倉山満AJER2011.12.30(1) 
10分40秒~

 ところで、最近の討論番組とtwitterによれば、上念司は、中川八洋『近衛文麿の戦争責任を読んで、感銘を受けたそうだ。

1/3【経済討論】2012年度予算案と日本経済の行方[桜H24/1/14] 

http://www.youtube.com/watch?v=AGDF8U5sLWQ&feature=channel_video_title

18分30秒~

https://twitter.com/#!/smith796000/status/157235160075612162

上念 司      

『近衛文麿の戦争責任』 昨日届いたのでさっそく読みました!正にわが意を得たりです。『ヴェノナ』と併読すると、日米へのソ連の敵対的諜報活動の凄まじさが分かります。「すべては祖国ソ連のために」だったんですね。
1月12日webから
(引用ここまで)
 
 このブログをご覧になっている方々には常識以前のことであるが、中川八洋『近衛文麿の戦争責任』は、1995年に刊行された『近衛文麿とルーズヴェルト―大東亜戦争の真実(2000年には『大東亜戦争と「開戦責任」―近衛文麿と山本五十六』と改題されて刊行)の一部復刊である。
 
 蛇足であるが、ベストセラーになった谷沢永一『人間通』でも、『近衛文麿とルーズヴェルト―大東亜戦争の真実』はお勧めの百冊に選ばれている。
 
 さらに、2007年『亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか
2008年『連合艦隊司令長官 山本五十六の大罪―亡国の帝国海軍と太平洋戦争の真像』は、続編といえる内容である。
 
 もちろん、三田村武夫『大東亜戦争とスターリンの謀略―戦争と共産主義』が先行業績であることは言うまでもない。
 
 
 
 中川八洋フォロワーでなくても、第二次世界大戦や戦前の歴史事実に多少の興味がある者にとっては、これらは必読もいいところの文献である。
 中川八洋『近衛文麿の戦争責任』を今年になって初めて読んで感銘を受ける上念司・・・
 じつに微笑ましい光景ですなあ。。。
 
 
 「特に最近は教養のない人がすごく多くなっています。」という上念司が放った巨大ブーメランは、美しい弧を描いて、自身の脳天に直撃するのであった。
 

 

 
 
 

2012年1月14日 (土)

「女性宮家の条件」を議論するというナンセンス

 どんな形であれ、「女性宮家」を創設すれば、皇統は破壊されてしまう。

 絶対に阻止しなくてはならない。

 現在、以下のような条件の下で女性宮家を創設すればよいと、極左勢力から世間に喧伝されている。

 1.女性宮家の配偶者を皇族として扱う。

 2.女性宮家は一代限り。

 3.女性宮家に生まれたお子様が、皇位継承権を持つかどうかは、現時点では議論すべきではない。

 4.女性宮家の配偶者には、戦後に臣籍降下した旧宮家の子孫になっていただければよい。

 以上はすべて、ナンセンスな議論の極みというほかない。

 「女性宮家」というものを創設すること自体が、皇統の破壊である。

 

 極左勢力の狙いは、

①現在の皇室典範を、まずは変更してしまうこと。それが前例となり、今後はどんなようにも改悪することが可能になる。

②戦後に臣籍降下した旧宮家の男系男子の子孫が、皇室に復帰することを阻止。

 なのは自明ではないか。

 

 枝葉末節のデマゴーグに関わっている余裕は、すでにないのである。

 

 我々が全力を尽くすべき事柄は、以下の三つと思われる。

 

 1.「女性宮家」創設の絶対阻止。

 2.旧宮家の男系男子の子孫に、皇室に復帰していただくこと。

 3.今回の「女性宮家」創設を推進する極左勢力(民主党・宮内庁・読売新聞・月刊WiLL・SAPIO・赤い学者たち・・・)の駆逐。

 

 

 ところで、小林よしのり「ゴーマニズム宣言」は、女性宮家創設を煽っている。

 もはや処置なしの共産主義者と看做すほかない。

 

2012年1月13日 (金)

「西部邁先生」と対談する谷田川惣

【谷田川惣】女性宮家創設に隠されたもの Part2[桜H24/1/12] 

http://www.youtube.com/watch?v=_H-8CmQr7D8&feature=channel_video_title

23分20秒~

 

 西部邁が超過激な天皇制廃止論者であることは、近年の著作をいくつか読めば明らかではないか。

 

 拙ブログでも、西部と弘兼 憲史の対談「本日の雑談(9)」を取り上げたことがある。

 そこで西部は、女系天皇にして皇室に試練を与えよ!とまで主張しており、

 血が流れないだけで、ロベスピエールやレーニンと同じ思想系譜にあることははっきりしている。

 また、盟友の「meguのブログ」には、西部の皇室へのとんでもない不敬について、動かぬ証拠の数々が提示されている。是非ともお読みいただきたい。

 http://megu777.blogspot.com/2012/01/revival.html

 

 真に皇室の存続を願う者であれば、「西部邁先生!と仲良く対談」することなど、決してありえないだろう。

 

 皇室問題、とくに皇室の存続について専門であると自称するのであれば、それに関連した文献は入手できる限り渉猟していて当然である。

 西部邁の著作について全く知りませんでした、では通らないだろう。

 谷田川惣の思想本籍は、いったい何処なのだろうか?

2012年1月 9日 (月)

華麗なブーメラン 学術業績ゼロなのに「御用一般人」と上から目線の上念司

【年末特番】亡国は日銀の使命!?②上念司・倉山満AJER2011.12.30(2)

http://www.youtube.com/watch?v=AR9ZZnp9_F4&feature=related

1分15秒~

「御用一般人」の定義は、上念司によればこんなところらしい。

デフレ不況が生み出した突然変異。

世の中にほとんど相手にされていない。

職業的にもあまり恵まれていない。

自我が不安定で、自我を政府や日銀と一体化させる奇特な人たちであるらしい。

http://real-japan.org/2011/11/02/625/

によれば、御用一般人とは、田中秀臣によれば、

田中 ええ、局所的に(笑)。一応、「御用一般人」というのは、経済の専門家(経済学者、エコノミスト、経済評論家、政策当事者など)ではなく、ふつうの人で、なおかつ主にネットで政府や日本銀行の代弁をたぶん頼まれていないのにもしていて、主に政府や日本銀行の経済政策を批判的にみる専門家たちにくってかかってきたり、誹謗中傷を行う匿名の人たち、を指しています。そんなに人数が多いとはいえないのですが、ともかく粘着な特性をもっている人たちでもありますし、なんでそんなに政府と日本銀行を弁護するのかわからない、謎な性格の持ち主たちでもあります。

また、上念は、

御用一般人というのは、基本的にランク主義者が多いので、①社会的な地位の高い偉い人がいってる、②頭のいい人が言ってる、③みんなが言ってる、という3要件のうち、より多くを満たすものを鵜呑みにしてしまいます。

とも言っている。

(引用終わり)

 

 こういうカテゴリーに入る人って、いったいどこにいるのだろう???

 「御用一般人」という珍語そのものが、ヒステリーチックな誹謗中傷のレッテル貼りだと思うが、それはおいておこう。

 

 

 さてここで、上念司の学術業績を調べてみよう。

 以下のサイトで、「上念司」「Tsukasa Johnen」「Tsukasa Jonen」など、しつこく検索してみる。

 

 国立国会図書館 http://iss.ndl.go.jp/

 

 google scholar  http://scholar.google.co.jp/schhp?hl=ja&as_sdt=0

 ついでに、アマゾンでも調べてみた。

うーむ・・・著書はいくつかあるが、学術書はひとつもない。

博士論文もない。

オピニオン誌には意見論文を書いているが、査読(peer review)付の論文はない。

つまり、上念司は。経済・財政の分野において、見事なまでに学術業績は全くないとみなされる。

したがって、「御用一般人」というレッテルは、上念司自身ににブーメランのごとく跳ね返ってくるのである。

 これは鮮やかというほかない。

さらに、田中秀臣という大学教授は、

田中:そうそう。あと精神的に病的に近いレベルだと、「田中や高橋洋一や若田部昌澄は論文書け」とか「学会で報告しろ」とか意味不明なことをいう。誰でも知っているような経済学の知見をわざわざ論文にするわけもないし、さらにそれぞれの専門で学会報告もやっているのにいつまでもそんな事実にも気が付かずず~っとTwitterで病的につぶやく。それをみている少数の無知な御用一般人も喜ぶ。まさに狂人の王国、気味が悪い(笑)。

(引用終わり)

 これには大笑いしてしまった。

 学問の世界では、学会発表をいくらやっても、学術業績にはカウントされない。学術書か、査読(peer review)がある雑誌に論文が掲載されて、はじめて業績となる。また、田中秀臣が論文を載せている、「・・・大学紀要」は、通常は実質的に査読がないか激甘なので、そこに掲載された論文は、学術的価値がとても低いとみなされざるをえない。

 語るに落ちたというべきか、田中秀臣の学者としてのスタンスは、この文言から垣間見えるというものだろう。

2012年1月 6日 (金)

女性宮家創設は皇室廃止

内閣官房参与:「女性宮家」担当に園部氏 来月からヒアリング

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120106dde007010017000c.html

 政府は6日、女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまる「女性宮家」創設を含む皇室典範改正問題を担当する内閣官房参与に、園部逸夫・元最高裁判事を充てる方針を決めた。

 藤村修官房長官は同日午前の記者会見で、典範改正の検討について「対応を急ぐ必要がある女性皇族の問題に絞る」と明言。テーマを女性宮家創設に限定し、女性・女系天皇など意見対立の多い皇位継承問題は対象外とする方針を明言した。

 園部氏は小泉純一郎首相(当時)の私的諮問機関だった「皇室典範に関する有識者会議」で座長代理を務めている。藤村長官は改めて有識者会議などは設置せず、内閣官房を中心に2月から有識者らへのヒアリングを始めると公表した。【新垣和也】

毎日新聞 2012年1月6日 東京夕刊

(引用おわり)

 女性宮家創設は、旧皇族の皇室復帰を阻止するのが狙いであるのはもちろんだが、もうひとつの目的は、皇室典範を変更してしまうための前例作りである。

 次の段階では、女性天皇・女系天皇を認める話になる。

 

 既存の制度をどんどん壊していくやり方は、「選択的夫婦別姓」が、「強制的夫婦別姓」の前段階であるのに似ている。

 「外国人地方参政権」を認めれば、必ずや「外国人国政参政権」に拡大していくのにもそっくりである。

 我々が成すべきことは、「女性宮家」創設阻止、旧皇族の皇室復帰である。

 もちろん、天皇制度に牙を剥く民主党を、政権から降ろさなくてはならない。

 

 善良な日本国民の皆様には、せめて、中川八洋『小林よしのり『新天皇論』の禍毒 “悪魔の女系論”は、どうつくられたかだけでも、お読みいただきたい。

 

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