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2010年2月 7日 (日)

『いま、「首相公選」を考える』弘文堂編集部編

好企画である。

主要目次
はじめに
「首相公選論その主張と批判」(吉村正編・1962年)はしがき

第一部 首相公選論その主張と批判

1 首相公選論の提唱
     …衆議院議員 中曾根康弘

2 首相公選論の誤認、矛盾および危険性
    …早稲田大学政治経済学部教授 吉村  正

3 「首相公選論」批判──その意義と危険について
     …東京大学法学部教授 辻 清明
4 「首相公選論」の擁護──その危険と意義について
     …国際基督教大学学長 鵜飼 信成

  以上、吉村正編「首相公選論―その主張と批判―」(1962年)より。
  なお、肩書は刊行当時のものを付してある。

第二部 いま、「首相公選」を考える

1 首相公選制の考え方…早稲田大学名誉教授 小林 昭三
2 首相公選「論」を論ずる──前提として踏まえておくべきこと
     …静岡大学人文学部教授 小沢 隆一
3 国民の一票で政治が変わるシステムを
     …白鴎大学法学部教授 福岡 政行
4 首相公選制を実現するための憲法改正私案
     …参議院議員(民主党) 浅尾慶一郎
5 「首相公選の議論」を議論する──真の民主主義を求めて
     …日本政策フォーラム・「首相公選の会」代表 小田 全宏
6 首相は公選ではなく『民選』で
     …衆議院議員(自由民主党) 斉藤斗志二
7 「二一世紀憲法宣言」の採択と「準公選制」の導入が現実的
     …評論家・元通産省課長 八幡 和郎
8 首相公選制の二つの型──アメリカ大統領とイギリス首相の選挙
     …駒沢大学法学部教授 前田 英昭
9 首相公選への疑問
     …北海道大学法学部教授 山口 二郎
10 首相公選とリーダーシップの確立
     …PHP総合研究所研究部長 永久 寿夫
11 首相公選制よりも議院内閣制の充実を
     …北海道大学学長 中村 睦男
12 議院内閣制と党首公選による政治主導
     …慶応義塾大学大学院教授 曽根 泰教
13 首相公選制の機能と意義(肯定説)
     …慶応義塾大学法学部教授・弁護士 小林  節
14 「首相公選」というレトリック
     …早稲田大学法学部教授 水島 朝穂
15 首相公選論は是か非か
     …衆議院議員(民主党) 枝野 幸男
16 時代は首相公選を求める
     …衆議院議員(自由民主党) 下村 博文
17 究極の政治改革=首相公選
     …衆議院議員(民主党) 松沢 成文
18 小泉さんが公選首相でなくて本当によかった
     …衆議院議員(社会民主党) 辻元 清美
19 自己責任社会の根底となる首相公選制
     …衆議院議員(無所属の会) 中田  宏
20 地方自治から見た首相公選制
     …ニセコ町長 逢坂 誠二
21 首相公選を考える
     …評論家 小沢 遼子
22 国民は自分が選んだリーダーに責任が持てるのか
     …政治ジャーナリスト 細川 珠生
23 いま、考えるべきことは何か
     …福山大学教授・元経企庁長官 田中 秀征

首相公選論の提唱…衆議院議員 中曾根康弘に対する、
首相公選論の誤認、矛盾および危険性…早稲田大学政治経済学部教授 吉村 正

 は、お手本にしたくなるような名論文である。論理構築が精緻であり、全く古くなっていない。この論文の存在を無視した首相公選論は、すべてインチキとみなしてよいであろう。自信があるなら、この論考を論破すればよいのである。

 そもそも、「首相公選」というコトバがおかしい。現在の制度では、選挙で選ばれた国会議員たちの投票によって首相が選出されているのだから、一般通念上の「公選」であろう。

 国民投票で首相を選べというなら、「首相直接選挙制」とでも言うべきである。

 日本の政治風土でそんなものをやれば、遠からず芸人やタレント大学教授やニュースキャスターが首相になってしまうだろう。

 へんてこりんなコトバがしつこく流布されるときは、まずは左翼のキャンペーンと考えてよさそうだ。

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